ソフトバンクのCMに出演しているほか、バラエティ番組など、最近やたらとテレビで見かける気がする男・杉村太蔵。
ファンがどこにいるのかはわからないけれど、「TV的な使い勝手の良さ」や「事務所の大きさ」などの理由から、テレビにたくさん露出している人というのはときどきいる。でも、この人の場合は、露出の理由が本当に不明だ。
あるいは、「杉村太蔵という人」を楽しむお作法をまだ知らないだけなのだろうか。ただし、テレビで彼を見るたびに、痛いほど伝わってくるのは、その自己愛の強さ、自己顕示欲の強さだ。
目をむいて力んだ調子で話すところも、他の人が話しているときに聞く耳を持たずに口をはさんだり、かと思えば、自分のどうでも良い話はダラダラと話すところも、自己愛に満ちている。 そんな彼の自分大好きぶりが印象に残ったのは、あるバラエティー番組でのこと。「U・LA・LA＠7」（TOKYO MX）のMCなどを務めるタレント・司会者のSHELLYが、「愛が冷める瞬間」のお題で、たしかこんな感じの話をしていた。
「大好きだった男性が、どこか遠くをずっと見てて、『どこ見てるんだろう？』と思って振り返ったら、鏡に写る自分の姿を見てたんですよねえ（苦笑）。それに気づいたら、急に気持ちがスーッと引いてしまって」。
「事件」が起こったのはその後。SHELLYの毒のあるイジリのコメントが引き金だった。
「ちなみに、さっきから隣に座ってる杉村太蔵さんが、モニターにうつってる自分の顔ばかりチェックしてるのが、ずっと気になって仕方ないんですけど（笑）」。
笑って流せば良いところなのに、杉村太蔵はこのコメントを受け、「別に自分の顔見てるわけじゃないですよ!!」などと顔を真っ赤にして、激怒！ 「まあまあ、テレビなんだから」と司会者になだめられていたが、ここまでムキになって激怒することで、図星だったことが明らかになってしまっていた。
余談だが、彼の公式サイトは月額300円の課金制！ いったい誰がお金を払って見るのかわからないが、こんなところにも彼の自信たっぷりぶりが窺える。
ところで、日本人の子どもの自己肯定感の低さが問題視されているが（※財団法人「日本青少年研究所」の国際調査 平成14年）、いっそ杉村太蔵氏に自己肯定感を学ぶことはできないものだろうか。もちろん自分の姿を鏡でチェックするばかりの自己肯定感では、何の意味もないのだけれど。（文：田幸和歌子）
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